前講では、製造間接費トータルを、第1製造部門・第2製造部門・動力部門・修繕部門・工場事務部門の5部門に配分し、部門費としました(第1次集計)。

次に、第2次集計では、これら5部門のうち、補助部門(動力・修繕・工場事務の各部門)に配分された部門費を、製造部門(第1製造部門・第2製造部門)に配賦します。

なぜ、第1次集計でせっかく計算した補助部門費を、さらに製造部門費に配賦しなければいけないのか?

部門費は次の第3次集計で、最終的に各製品に配賦されます。このとき、各部門での作業時間等を基準に各製品に配賦しますが、補助部門は、直接製品を製造する部門ではないので、各製品が補助部門をどれだけ利用したかわかりません。なので、補助部門費をいくら、各製品に配賦すればいいかわかりません(配賦基準がないから)。

しかし、製造部門であれば、各補助部門をどれだけ利用したかの基準が得られます。

そこで、補助部門費を、その利用度合いに応じて各製造部門に配賦し、その上で最終的に製造部門費を、その作業時間等に応じて各製品に配賦する、という流れになります。

部門別計算(第1次~第3次集計)の流れ図(再掲)

それでは具体的に、日商簿記検定2級本試験レベルの第2次集計の問題を見ていきましょう。

▶▶▶次講「補助部門費から製造部門費へ~第2次集計(直接配賦法の場合)」