前講では、補助部門費を配賦する際に、他の補助部門への配賦をしないで、製造部門だけに配賦する直接配賦法を学習しました。

こんどは、もう一つの補助部門費の配賦方法である、相互配賦法について学習します。

相互配賦法にもさらにいくつかやり方(連続配賦法や連立方程式法)がありますが、日商簿記2級ではその中でも「簡便法による相互配賦法」を学習することになります。「簡便」とはいえ、配賦を2回やるので、「どこが簡便や?」と思われるかもしれません。確かにボリュームは大きくなりますが、1回目の配賦と2回目の配賦を分けて落ち着いて取り組めば、すでに学習済みの解き方の組み合わせなので、難しくはないはずです。

それでは、1回目と2回目、それぞれどんなことをやるのか?

1回目の配賦:補助部門間の配賦も、無視せず、やる(つまり部門共通費の配賦と同じ)

2回目の配賦:残った補助部門費を製造部門だけに配賦する(つまり直接配賦法と同じ)

それでは、日商簿記2級本試験レベルの例題を使って具体的に相互配賦法の解き方を見ていきましょう。

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